銀行口座を解約したら税務署にバレないか

預金通帳と紙幣

Q 税務調査の際に調査官から「社長や関係者の銀行口座は確認させていただきますので」と言われました。以前、私の個人口座に突発的な売上げを振り込ませたことがあり、これがバレるかもしれないので、今から解約しようと思います。

税務署にバレないでしょうか。

A ほぼ確実にバレます。

銀行調査については、調査官が「ちょっとおかしいな」と感じた場合、会社の口座はもちろんのこと、社長や奥様、子供や孫の口座まで復元します。
この作業は、昔のように銀行の支店に調べにいくのではなく、ほとんどの金融機関が文書センターを設けているので、そこで復元します。
令和3年からは、一部の金融機関ではありますが、税務署内からwebで金融機関に取引履歴を照会できるようになっています。
一つの金融機関で一人の預金者が複数の口座を持っていようと、CIFという個別番号で紐付けされていますので、その人が持っている普通預金、定期預金、借入金まですべて把握できるようになっています。もちろん解約しても簡単に分かります。

税務調査では銀行調査はされるものと考えておく

調査官は、「あまり不審な点はないな」と感じたら銀行調査をしないこともありますが、「何か怪しいな」と感じたら、銀行調査をします。
ご質問のように、突発的な売上げは、買った側の調査の際に資料化されていることが考えられます。税務署が持っている資料にあなた会社の銀行口座ではない口座があれば、調査を始める前にすでにバレていることもあります。

社長がどの銀行に口座を持っているか。

実のところ、これは税務当局も分かりません。
所得税の還付口座や法人の口座がある銀行、自宅や会社の周辺、税務署が管理している資料などから目星をつけて確認しているのです。
税務署が管理している資料は様々なものがあります。
銀行から利息を受け取っていれば、その調書を資料化していることもあります。
住宅ローン控除を受ける際には、銀行からの残高証明書を添付しますが、これも資料化しています。
「ほぼ」と書いた理由は、そのどれにも当てはまらない場合はバレないかもしれませんね。

 ちなみに、マイナンバーで国税と社会保険と地方自治体が紐付けられようとしていますが、そのあとは金融機関も紐付けが義務付けされる日がそう遠くない将来、来るでしょう。その時には「銀行調査」という言葉自体、死語になっているかもしれません。
子供の名義なら大丈夫だろう、と考えている社長も多いですが、税務署は奥様も子供も関係するすべての名義を確認しますので、そのあたりは頭に入れておいた方がいいでしょう。
国税OB税理士による税務調査対策グループ
問い合わせ 入口基本ver 辻元税理士事務所

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