開業時に消費税還付を受ける方法

ばらまかれた数字

Q 開業した年に消費税の還付を受ける方法を教えてください。個人事業者として活動し始めたばかりです。初期投資が多額にかかってしまったのですが、資産の取得にかかる消費税の還付を受けたい場合はどうすればよいでしょうか。

A 消費税課税事業者選択届出書を税務署に提出すれば開業年から還付申告も可能です。
でも、かなり制約があることに注意してください。

 開業した年は初期投資が多額にかかり売上高を設備投資額が上回ることがよくあります。
この場合は多く払いすぎた分の消費税は還付されるしくみになっています。免税事業者は消費税を納めることが免除されている一方で、消費税の還付を受けることができないため、還付を受けるためには届出をして自ら課税事業者を選択する必要があります。

いつまでに届出書を提出すればよいか

 原則は、適用を受けようとする課税期間の初日の前日までに「消費税課税事業者選択届出書」を所轄税務署に提出する必要があります。個人事業主の場合は、前年の12月31日までということです。

 ただし、例外として、事業を営んでいなかった個人が事業を開始課税事業者の場合、届出書を提出した日の属する課税期間から課税事業者になることができます。

 例えば課税売上高が550万円(内消費税50万円)の場合で設備投資による課税仕入高が1,100万円(内消費税100万円)の場合ですと、50万円の消費税の還付を受けることができます。しかし免税事業者の場合は上記の例の場合でも消費税の還付を受けることができません。そこで上記の還付を受ける方法としてはさきほど申し上げたとおり、開業した年の12月31日までに「消費税課税事業者選択届出書」を税務署に提出すれば、その開業年において課税事業者となりますので消費税の還付を受けることができます。
 但し、この「消費税課税事業者選択届出書」は注意点が多くあります。

届け出た場合の注意点

注意点1

一度課税事業者を選択すると、課税事業者を選択して納税義務者となった日から2年間継続した後でなければ、課税事業者をやめることはできません

注意点2

 この届出書を提出し課税事業者となった日から2年を経過する日までの間に調整対象固定資産(※1)の課税仕入れ等を行った場合には、原則としてその課税仕入れ等の日の属する年の初日から3年間は課税事業者をやめることはできません。
※1調整対象固定資産とは、建物、構築物、機械及び装置、船舶、航空機、車両及び運搬具、工具、器具及び備品、鉱業権その他の資産で、税抜100万円以上のものをいいます。

注意点3

 この届出書を提出し課税事業者となった日から2年を経過する日までの間に税抜1,000万円以上の高額資産を取得した場合には、高額資産の仕入れ等の日の属する年の初日から3年間は消費税の簡易課税制度及び事業者免税点制度が適用できなくなります。

 このように注意しなければならない複雑な点が数多く存在します。課税事業者を選択する場合には複数年にわたるシミュレーションをしっかりしてからにしましょう。
国税OB税理士による税務調査対策グループ
問い合わせ 入口基本ver 辻元税理士事務所

 

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